「貯金をしているはずなのに、なかなかお金が貯まらない」「旅行に行きたいけれど、教育費や将来の貯蓄も気になる」
このような悩みを解決する方法のひとつが、目的別口座を活用したお金の管理です。
目的別口座とは、貯蓄・旅行・教育費など、お金を使う目的に応じて銀行口座を分けて管理する方法です。
生活費と貯蓄を同じ口座で管理していると、現在の残高が「自由に使えるお金」なのか「将来のために残しておくお金」なのか、わかりにくくなることがあります。
そこで、あらかじめ目的ごとにお金を分けておけば、貯蓄の進捗状況がわかりやすくなり、無駄遣いの防止にもつながります。
この記事では、目的別口座の作り方をはじめ、貯蓄用・旅行用・教育費用の口座の分け方、銀行口座の選び方、無理なく貯蓄を続けるコツまで詳しく解説します。
この記事でわかること
- 目的別口座とは何か
- 貯蓄・旅行・教育費の口座の作り方
- 目的別口座はいくつ作るべきか
- 目的別口座に毎月いくら積み立てるべきか
- 目的別口座に向いている銀行の選び方
- 目的別口座を活用して貯蓄を続ける方法
銀行口座を上手に使い分けて、将来のためのお金を計画的に準備していきましょう。
目的別口座とは?お金を使う目的ごとに分けて管理する方法
目的別口座とは、銀行口座を貯蓄・旅行・教育費などの目的ごとに分け、お金を管理する方法です。
例えば、給与振込口座とは別に、次のような口座を用意します。
| 口座の種類 | お金を貯める目的 |
|---|---|
| 貯蓄用口座 | 将来の貯蓄・生活防衛資金 |
| 旅行用口座 | 国内旅行・海外旅行 |
| 教育費用口座 | 学費・塾代・受験費用 |
| 住宅用口座 | 住宅購入・リフォーム |
| 特別費用口座 | 車検・家電購入・年払いの保険料 |
目的別口座を活用することで、お金の使い道が明確になります。
例えば、旅行用口座に20万円、教育費用口座に50万円、貯蓄用口座に100万円あれば、それぞれの目的に応じて準備できている金額をすぐに確認できます。
目的別口座には2つの作り方がある
目的別口座には、大きく分けて2つの方法があります。
- 方法1:銀行口座そのものを複数作る
-
銀行口座を目的ごとに開設する方法です。
例えば、給与振込用の銀行とは別に、貯蓄用の銀行口座や旅行用の銀行口座を開設します。
お金を物理的に分けて管理できるため、使いすぎを防ぎやすい点がメリットです。
ただし、銀行口座が増えると、残高確認やログイン情報の管理が煩雑になる場合があります。
- 方法2:1つの銀行口座の中で目的別に管理する
-
銀行によっては、1つの口座の中で複数の資金を分けて管理できるサービスがあります。
例えば、ドコモSMTBネット銀行の目的別口座や、GMOあおぞらネット銀行の「つかいわけ口座」などです。
こうしたサービスを利用すれば、銀行口座を何個も開設しなくても、貯蓄・旅行・教育費などの資金を分けて管理できます。
口座の数を増やしたくない人にとって、便利な方法です。
目的別口座を作るメリット
目的別口座を作ることで、家計管理や貯蓄にどのようなメリットがあるのでしょうか。
- 1. 貯蓄の目標が明確になる
-
貯蓄を続けるうえで大切なのは、何のためにお金を貯めるのかを明確にすることです。
例えば、単に「100万円貯める」という目標よりも、「来年の旅行費用として30万円貯める」という目標のほうが、貯蓄の目的を具体的にイメージできます。
目的別口座に目標金額を設定しておけば、現在の貯蓄額と目標との差も把握しやすくなります。
- 2. 生活費と貯蓄を分けられる
-
給与振込口座に生活費と貯蓄をまとめていると、残高が多く見えてしまい、つい使いすぎることがあります。
目的別口座を利用すれば、生活費として使うお金と、将来のために残しておくお金を区別できます。
「残ったお金を貯める」のではなく、「先に貯めて、残ったお金で生活する」という仕組みを作りやすくなります。
- 3. 旅行や教育費などの特別な支出に備えられる
-
旅行費用や教育費、車検費用などは、毎月の生活費とは別にまとまったお金が必要になることがあります。
こうした支出を目的別口座で管理すれば、必要な時期までに少しずつ準備できます。
急な出費に備えるためにも、目的別にお金を分けておくことは有効です。
- 4. 家計の状況を把握しやすくなる
-
目的別口座を利用すると、現在どの目的にいくら貯まっているのかがわかりやすくなります。
例えば、教育費用の積立が予定どおり進んでいるか、旅行費用が不足していないかなどを確認できます。
家計簿を細かくつけるのが苦手な人でも、お金の流れを把握しやすくなるでしょう。
目的別口座の作り方|5つのステップ
目的別口座は、最初からたくさん作る必要はありません。
まずは、必要なお金を整理し、無理のない範囲で口座を分けることが大切です。
最初に、これから必要になるお金を整理しましょう。
例えば、次のような目的が考えられます。
| 目的 | 必要になるお金の例 |
|---|---|
| 生活防衛資金 | 病気・失業・急な出費への備え |
| 将来の貯蓄 | 老後資金・将来の大きな支出 |
| 旅行 | 国内旅行・海外旅行 |
| 教育費 | 学費・塾代・受験費用 |
| 特別費 | 車検・家電・冠婚葬祭 |
まずは、自分や家族にとって必要な目的だけを選びましょう。
目的を細かく分けすぎると管理が大変になるため、最初は3〜4種類程度から始めるのがおすすめです。
次に、目的ごとに目標金額を設定します。
例えば、旅行費用として30万円、教育費用として100万円など、必要な金額を具体的に決めましょう。
目標金額がわからない場合は、まずは仮の金額を設定しても構いません。
大切なのは、貯蓄の目標を数字で把握することです。
目的別口座では、目標金額だけでなく、お金を使う時期も重要です。
例えば、次のように整理します。
| 目的 | 使用予定時期 |
|---|---|
| 旅行費用 | 1年後 |
| 車検費用 | 2年後 |
| 教育費用 | 5年後 |
| 老後資金 | 20年後 |
使う時期が近いお金は、必要なときにすぐ引き出せる預金で管理することが基本です。
一方、長期間使う予定がないお金は、資金の性質に応じて定期預金なども検討できます。
目的や目標金額が決まったら、銀行口座を用意します。
口座の作り方は、主に次の2つです。
- 既存の銀行口座を活用する
- 目的別管理サービスのある銀行を利用する
銀行口座を増やしたくない場合は、1つの銀行の中で目的別に資金を管理できるサービスが便利です。
一方、貯蓄を簡単に引き出したくない場合は、生活費の口座とは別の銀行を利用する方法もあります。
目的別口座を作ったら、毎月の積立額を設定しましょう。
おすすめは、給与が入ったタイミングで自動的に資金を移す方法です。
例えば、毎月の給与から次のように積み立てます。
| 目的 | 毎月の積立額 |
|---|---|
| 貯蓄用 | 20,000円 |
| 旅行用 | 10,000円 |
| 教育費用 | 15,000円 |
| 合計 | 45,000円 |
毎月45,000円を積み立てると、1年間で54万円になります。
自動積立を利用すれば、毎月の貯蓄を意識する手間が減り、貯蓄を習慣化しやすくなります。
貯蓄用口座の作り方|将来に備えるお金を確保する
貯蓄用口座は、将来のためのお金を管理する口座です。
例えば、次のような目的に利用できます。
- 生活防衛資金
- 老後資金
- 将来の住宅購入資金
- 大きな支出への備え
貯蓄用口座を作る際は、まず生活防衛資金を確保することを意識しましょう。
生活防衛資金はいくら必要?
生活防衛資金とは、病気や失業などで収入が減少した場合に備えるお金です。
一般的には、生活費の数か月分を目安に準備する方法があります。
例えば、毎月の生活費が25万円の場合、次のような金額が目安になります。
| 準備する期間 | 必要な金額 |
|---|---|
| 3か月分 | 75万円 |
| 6か月分 | 150万円 |
| 12か月分 | 300万円 |
必要な金額は、家族構成や収入の安定性によって異なります。
まずは3か月分を目標にし、余裕ができたら6か月分以上を目指す方法もあります。
生活防衛資金は、必要なときにすぐ使える普通預金などで管理することが基本です。
貯蓄用口座は生活費口座と分ける
貯蓄用口座は、給与振込口座や生活費口座とは分けて管理するのがおすすめです。
生活費と貯蓄を同じ口座に入れていると、貯蓄を取り崩してしまう可能性があります。
別の口座に移しておくことで、普段の買い物や支払いに使うお金と区別しやすくなります。
旅行用口座の作り方|旅行費用を計画的に貯める
旅行用口座は、旅行に必要な費用を準備するための口座です。
旅行費用は、交通費・宿泊費・食費・観光費など、まとまった金額になることがあります。
旅行のたびに貯蓄を取り崩すのではなく、あらかじめ旅行用口座を作っておくと、計画的に準備できます。
旅行費用の目標金額を決める
まず、旅行に必要な金額を見積もります。
例えば、家族旅行の費用を30万円と設定した場合、1年後の旅行に向けて毎月積み立てる金額は次のとおりです。
| 旅行までの期間 | 毎月の積立額 |
|---|---|
| 6か月 | 50,000円 |
| 10か月 | 30,000円 |
| 12か月 | 25,000円 |
| 24か月 | 12,500円 |
旅行までの期間が長ければ、毎月の負担を抑えながら準備できます。
旅行用口座には使う予定のあるお金を貯める
旅行用口座は、近い将来に使う予定があるお金を管理するための口座です。
そのため、旅行費用のように使用時期が決まっているお金は、必要なときに引き出せる普通預金などで管理するのが基本です。
旅行用口座を作る際は、次の点を確認しましょう。
- ATM手数料が無料になる条件
- 他行への振込手数料
- スマートフォンからの残高確認
- 自動振替・自動積立の機能
旅行用口座は、貯めるだけでなく、必要なときに使いやすいことも大切です。
教育費用口座の作り方|子どもの将来に備える
教育費用口座は、子どもの教育に必要なお金を管理するための口座です。
教育費は、進学する学校や進路によって必要な金額が大きく異なります。
そのため、教育費用口座を作る際は、必要な時期と金額を整理することが重要です。
教育費は必要になる時期を考えて準備する
教育費用には、次のような支出があります。
| 教育費の種類 | 主な支出 |
|---|---|
| 幼児期 | 保育料・習い事 |
| 小学校 | 学用品・塾代・習い事 |
| 中学校 | 学費・塾代・部活動費 |
| 高校 | 学費・受験費用・通学費 |
| 大学 | 入学金・授業料・生活費 |
教育費は、子どもの年齢によって必要になる時期が異なります。
例えば、大学進学まで10年以上ある場合と、大学入学まであと2年の場合では、お金の準備方法も変わります。
教育費用口座は早めに積立を始める
教育費用は、必要になる時期までに少しずつ準備することが大切です。
例えば、大学入学までに200万円を準備したい場合、現在の貯蓄額がゼロであれば、次のような積立額になります。
| 準備期間 | 毎月の積立額 |
|---|---|
| 5年 | 約33,334円 |
| 10年 | 約16,667円 |
| 15年 | 約11,112円 |
早くから積立を始めることで、毎月の負担を抑えやすくなります。
教育費用口座は安全性と使いやすさを重視する
教育費用は、必要な時期が決まっているお金です。
特に、数年以内に使う予定の教育費は、元本割れのリスクがある金融商品ではなく、預金を中心に管理することが基本です。
教育費用口座を選ぶ際は、金利だけでなく、必要なときに引き出せるかどうかも確認しましょう。
目的別口座はいくつ作るべき?おすすめの分け方
目的別口座は、必ずしも目的ごとに銀行口座を開設する必要はありません。
大切なのは、管理しやすい数にすることです。
初心者におすすめの口座の分け方
初めて目的別口座を作る場合は、次の3種類から始める方法がおすすめです。
| 口座 | 役割 |
|---|---|
| 生活費口座 | 給与振込・日常の支払い |
| 貯蓄用口座 | 生活防衛資金・将来の貯蓄 |
| 目的別口座 | 旅行・教育費・特別費 |
このように分けると、生活費と貯蓄を区別しながら、目的別のお金も管理できます。
さらに、銀行の目的別管理サービスを利用すれば、旅行費用や教育費用を1つの銀行口座内で分けて管理することも可能です。
口座を増やしすぎないことも大切
目的別口座を細かく分けすぎると、管理が煩雑になることがあります。
例えば、旅行用口座を国内旅行・海外旅行・温泉旅行などに細かく分ける必要はありません。
まずは「旅行費用」としてまとめて管理し、必要に応じて分ける方法がおすすめです。
口座の数を増やすことよりも、貯蓄を継続できる仕組みを作ることを優先しましょう。
目的別口座におすすめの銀行の選び方
目的別口座を作る際は、銀行のサービス内容を比較することも重要です。
特に、次のポイントを確認しましょう。
- 1. 目的別に資金を管理できる機能があるか
-
銀行によっては、1つの口座内で資金を分けて管理できるサービスがあります。
例えば、次のような銀行があります。
銀行 目的別管理サービス ドコモSMTBネット銀行 目的別口座 GMOあおぞらネット銀行 つかいわけ口座 目的別管理サービスの内容は銀行によって異なります。
口座数の上限や自動振替の条件、引き出し方法などを確認しておきましょう。
- 2. 自動積立・自動振替が利用できるか
-
目的別口座を活用するなら、自動積立や自動振替の機能がある銀行が便利です。
給与が入ったタイミングで自動的に資金を移せば、貯蓄を忘れにくくなります。
毎月の積立を手動で行う必要がなくなるため、貯蓄を継続しやすくなります。
- 3. ATM・振込手数料が安いか
-
旅行費用や教育費用を貯める場合でも、必要なときにお金を引き出したり、別の口座へ振り込んだりすることがあります。
そのため、ATM手数料や振込手数料も確認しておきましょう。
特に、他行への振込が多い人は、無料回数や優遇条件を比較することが大切です。
- 4. 普通預金金利・定期預金金利が高いか
-
目的別口座にお金を貯める場合、預金金利も比較ポイントになります。
ただし、金利が高くても、利用条件が厳しかったり、引き出しに制限があったりする場合があります。
金利だけでなく、使いやすさや手数料も含めて判断しましょう。
目的別口座で貯蓄を続ける5つのコツ
目的別口座を作っても、貯蓄を継続できなければ十分な効果は得られません。
ここでは、無理なく貯蓄を続けるためのコツを紹介します。
- 1. 給与日に先取り貯蓄をする
-
貯蓄を続けるためには、給与が入ったら先に貯蓄分を確保することが重要です。
例えば、毎月の給与から3万円を貯蓄用口座へ移し、残りのお金で生活する方法です。
「余ったら貯める」という考え方ではなく、「先に貯める」という仕組みを作りましょう。
- 2. 毎月の積立額は無理のない金額にする
-
貯蓄額を多く設定しすぎると、生活費が不足し、貯蓄を取り崩すことになりかねません。
最初は少額から始め、家計に余裕ができたら積立額を増やす方法がおすすめです。
- 3. ボーナスや臨時収入も活用する
-
ボーナスや臨時収入があった場合は、一部を目的別口座に振り分ける方法もあります。
例えば、ボーナスのうち10万円を教育費用口座、5万円を旅行用口座に移すなど、目的に応じて配分します。
ただし、ボーナスを生活費に充てる必要がある場合は、無理に貯蓄する必要はありません。
- 4. 月に1回、残高を確認する
-
目的別口座を作ったら、毎月1回程度、残高を確認しましょう。
確認するポイントは次のとおりです。
- 目標金額に対して貯蓄が進んでいるか
- 毎月の積立額が無理のない金額か
- 使う予定の時期に間に合うか
- 目的別口座を増やしすぎていないか
定期的に確認することで、必要に応じて積立額を調整できます。
- 5. 目的別口座のお金を別の目的に使わない
-
目的別口座を活用するうえで大切なのは、決めた目的を守ることです。
例えば、旅行用口座に貯めたお金を日常の買い物に使ってしまうと、旅行の計画が崩れてしまいます。
目的別口座は、お金の使い道を明確にするための仕組みです。
目的に合った使い方を心がけましょう。
目的別口座に関するよくある質問
まとめ|目的別口座を活用して貯蓄を習慣化しよう
目的別口座は、貯蓄・旅行・教育費など、お金を使う目的ごとに分けて管理する方法です。
目的別口座を活用することで、生活費と貯蓄を区別しやすくなり、将来に必要なお金を計画的に準備できます。
目的別口座を作る際は、次のポイントを意識しましょう。
- 貯蓄・旅行・教育費など、お金を貯める目的を整理する
- 目的ごとに目標金額と使用時期を決める
- 生活費口座と貯蓄用口座を分ける
- 自動積立・自動振替を活用する
- 口座を増やしすぎず、管理しやすい数にする
特に大切なのは、「余ったお金を貯める」のではなく、「目的に応じて先にお金を分ける」仕組みを作ることです。
最初から完璧な家計管理を目指す必要はありません。
まずは貯蓄用・旅行用・教育費用の3つに分けるところから始めてみましょう。
目的別口座を上手に活用すれば、将来のためのお金を無理なく準備しやすくなります。

